コレって本当?サラ金を利用すると生命保険に加入させられる!

消費者金融で借金をする。その際、契約書は不可欠である。いくら借りて金利はいくら…事前にしっかりと取り決めるのは至極当然のことといえよう。しかし、その気持ちの隙を突いて知らない間に生命保険に加入させる事例が多発していたのである。ほんの数年前の話である。

その生命保険は「消費者信用団体生命保険」という。借金の借り手に万一のことがあったときに、消費者金融が丸損しないための生命保険である。借り手に万一のことがあれば、最高300万円が「消費者金融に」支払われるこの生命保険は、一見すると単に消費者金融側が最悪の事態の備えとして設定した親切心の表れにも見えるが、実態は無担保融資を謳いながら借り手の命を担保にしていた非常に恐ろしい制度とも言えたのである。ある年、この制度により消費者金融が受け取った死亡保険金のうち、一割が自殺だった。この背景に、生命保険加入への加入が消費者金融業者の取立てを苛烈にしていったという流れが浮かんで見えるのは筆者だけだろうか。

筆者だけではなかった。同じような批判の高まりを受け、借金の申し込みと消費者信用団体生命保険加入の申し込みを切り離して行うことが決められ、借金と同時に知らないうちに生命保険に加入してしまうことは最近はほとんど無くなった。大手消費者金融各社も消費者信用団体生命保険加入を借金の条件としているところはほぼ無くなった。命を担保にする借金などしてはならない。カネは大切だが命とは比べるまでも、比べる必要すらない。

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