サラ金からの嫌がらせって本当にあるの?

筆者の好きな某作家は、幼少のころ父親のサラ金からの借金が原因で激烈な取立てにあったという。玄関のドアを蹴られるなんてのは序の口で、妹への脅迫や昆虫の死骸を送りつけるなど様々な嫌がらせを受けたという。現在のサラ金、いわゆる消費者金融がそのような嫌がらせをすることは、よっぽどの場合でも無いだろう。法改正などで彼らも厳しい立場におかれた昨今、そのような明らかな犯罪行為を犯すとは考えにくい。しかし、もともと法を犯しているヤミ金業者となると話は別である。

そもそもヤミ金とは、違法な貸付方法や金利でカネを貸す業者の事を指す。有名な「トイチ(十日で一割)」等の金利(もっとも、最近は十日で二割や一日一割など更に悪質な金利のものもあるという)や、手段を選ばない取立てなどがその特徴だ。前述の自宅への押しかけをはじめ勤務先への押しかけや騒乱、更に借りた人をヤミ金の事務所に監禁したり、挙句の果てには自宅の鍵を勝手に変更して居座ったりとその暴挙は枚挙に暇が無い。そしてカネを借りた人は、借りた負い目からそれらの嫌がらせに屈したり最悪の場合自ら命を絶ったりしてしまうのだ。

このような取立てはそもそも犯罪行為である上、違法な金利や貸付方での借金には返済義務が無い。もし万が一このような嫌がらせを受けていたら迷わず弁護士に相談し、「介入通知」をヤミ金に送付してもらうべきだ。ほとんどの場合、これで嫌がらせは止まる。その後弁護士を通し借金問題を解決すれば良い。自分を責めずに事態を適切に把握することが何よりも肝要なのだ。

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